こんにちは!
7年間勤めた地方信金を辞めてWebライターに転身した、はるです。
信用金庫に勤務している女性の多くは辞めたいと思っているのではないでしょうか。
私が信金に勤めていたときは大半の女性の同僚は辞めたいと言っていて、「仕事が楽しい」と言っている女性はいませんでした。
とはいえ、信用金庫を辞めたいと思っていても、なかなか勇気が出ませんよね。
さらに、地方の女性がひとりで暮らせるくらい稼ぐには、信金のように安定した給料やボーナスをもらえる仕事でなければいけません。
正直、地方にそんな仕事は多くありません。
信金を辞めて失う立場やお金のことを考えると悩みましたが、今では信金を辞めた後悔より辞めてよかったことのほうが多すぎて、人生がとても充実しています。
ただし、信金を辞めるべきと言っているわけではありません。
私は信金を辞めて人生を楽しめるようになったので、私の生き方が過去の私と同じ境遇にいるあなたのひとつの選択肢になれば幸いです。
本記事では、信用金庫を辞めたい女性に向けて、信金を辞めてよかった理由をお伝えします。
また、信金を先に辞めていった同期の女性2人の話も載せています。
いろいろな境遇に置かれている女性職員がいると思うので、私の経験談も含め参考にしてみてください。
本記事の内容
・元職員が語る信金を辞めてよかった理由20個
・信金を辞めて後悔していること
・信金を辞めたほうがいい人の特徴
・後悔しない転職をするためのポイント
信用金庫を辞めてよかった理由
信用金庫を辞めてよかった理由はたくさんありますが、一番のメリットは精神的に楽になったことです。
信金を辞めてよかった理由のすべてが精神的安定につながっています。
同居している親からは、「仕事を辞めてから表情が明るくなった」と言われたほどです。
信金を辞めてよかった理由はたくさんあり、すべて伝えきれないほどです。
本記事では厳選した20個の理由を紹介します。
信用金庫を辞めてよかった20の理由
・ノルマから解放された
・休日に仕事のことを考えなくなった
・なにか失敗していないかなとドキドキすることがなくなった
・むだな飲み会がなくなった
・人間関係で悩まなくなった
・日曜が憂うつでなくなった
・月イチの憂うつな店内会議がなくなった
・休日のボランティアがなくなった
・なんの役にもたたない資格勉強をしなくてよくなった
・昼ごはんを毎日食べられる
・監査の緊張感がなくなった
・家族との関係が良好になる
・犯人探しをしなくてよくなった
・アナログな仕事から脱出できた
・体調を崩すことがなくなった
・人生を楽しめるようになった
・生きていく方法は他にもあると知れた
・出世を考えなくてよくなった
・電話に怯えなくてよくなった
・理不尽なクレームを受けなくなった
ノルマから解放された
信金で一番いやなところは営業しないといけない点でした。
窓口のお客さんは固定化されているので、新規契約を獲得するのってなかなか難しいですよね。
女性は最近でこそ外回りや融資をやる人も増えましたが、私が新人の頃の女性上司は窓口経験しかない人ばかりでした。
しかも、そんな女性上司が「カードローンちゃんと取ってきてよ」などと言ってくるんですよね。
いや、あなたの時代は窓口で事務作業してるだけでよかったでしょ?今のほうが何倍も大変なんだよ
と、ずっと思っていました。
さらに、2年~3年は同じ店舗にいることが通例なので、余計に営業成績を伸ばすのは難しいです。
たまに前職の求人が出ているのを見るのですが、業務内容は「窓口事務」。
そこで「営業」を入れないからミスマッチした人材しか来ないのでは…と思います。
私が入庫するときもノルマや営業の話はされませんでした。
とにもかくにも、ノルマから解放されたのは精神的にかなり楽になりました。
休日に仕事のことを考えなくなった
休日でも仕事のことはずっと考えていました。
私は日曜に趣味の活動があって、それをすごく楽しみに働いていたんですが、仕事がかなりきつくなったとき、日曜の趣味が逆効果になってしまったのです。
日曜の趣味が楽しすぎて月曜からの現実に向き合えない、という感じですね。
いつの間にか趣味をやっているときも仕事のことがチラつくようになってしまって、一旦趣味をお休みしたことがあります。
休日にまで仕事が食い込むようになると、休んだ気がしません。
今はすきなことを仕事にしているので、休日に仕事のことを考えることがあっても心が落ち着かないなんてことはありません。
なにか失敗していないかなとドキドキすることがなくなった
事務処理や融資手続きがきちんとできているかドキドキしていませんでしたか?
私はよく緊張していました。
しかも失敗って、なぜかその場では気づかずお客さんが帰ったあとや伝票を処理したあとに気づくんですよね。
同期が送信ボタンを押してからミスに気づいて、伝票を引っ張り出そうとしたことがあると言っていて笑ったことがありますが、本当にそのくらいコンマ何秒でミスに気づいちゃうんですよね。
金曜にした処理を土日にずっと考えていて、
月曜の朝イチで確認しよう…
と休日ずっと仕事のことが頭から離れないこともありました。
今はそんなミスに対する緊張感はなく、心穏やかに仕事ができています。
むだな飲み会がなくなった
信金を辞めてむだな飲み会がなくなりました。
私は飲み会自体は嫌いではないのですが、職員同士の飲み会は仕事の愚痴ばかりでおもしろくないなあ…と感じていました。
また、自費で参加するゴルフコンペも出なくてよくなったのも大きいです。
会社主催のコンペなのに、なんで全額補助してくれないんだろうと疑問でした。
むだな飲み会や付き合いのゴルフにお金をつかわなくてよくなったのはありがたかったです。
人間関係で悩まなくなった
信金を辞めて人間関係で一切悩まなくなりました。
色々と辞めたい理由はありましたが、退職のきっかけになったのは人間関係でした。
簡単に言うと、合わないお局さんがいたという感じです。
異動した先々でいじめる対象を見つけるというおばさんでした。
若い男性には甘くて、いじめの対象は女性。
支店長クラスの人たちと仲がよかったので、私がパワハラを訴えたときは「そんなわけないでしょう」というのが役員陣の反応でした。
また、ろくに働かないで給料をもらっている人たちにイライラする環境ではなくなりました。
信金は良くも悪くも馴れ合い集団なので、常にがんばっている人が働いていない人をフォローしないといけません。
ノルマもその人の分をこなさないと、店舗目標を達成できません。
それにもかかわらず、私より上の立場だから月給もボーナスもたくさんもらっているなんてことがまかり通っていて本当に苦痛でした。
職員同士だけでなく、お客さんでも苦手な人くらいできてしまいますよね。
そんな人間関係に一切悩まなくなって、かなり楽になりました。
今は個人事業主のWebライターとして働いているので、本当に合う人と働けています。
さらに、働けば働いた分だけ稼げます。
控えめに言っても、最高です。
日曜が憂うつでなくなった
信金を辞めて日曜が憂うつではなくなりました。
月曜からの仕事がいやすぎて日曜が憂うつな気持ちになりますよね。
なんなら土曜の夜あたりから憂うつな気分になることもあるのではないでしょうか。
せっかくの休日なのに、そんな気分で過ごすのはもったいないです。
とはいえ、月曜からの仕事を考えると気分が落ち込んでしまいますよね。
転職を選択肢に入れるのはもちろん、仕事のあとに友人との約束を入れたり、有給を取って1日でも働く日を減らしたりするなどで、少しでも気分が上がる対策をしてみてください。
私は友だちとごはんを食べに行ったり、有給を取って温泉に行ったりすることで一瞬でも仕事の憂うつを忘れるようにしていました。
月イチの憂うつな店内会議がなくなった
前職の信金では月に一回、店内会議という名の締め詰め会議がありました。
先月の営業成績と店舗目標に対する乖離を確認する会議です。
できていないことを掘り下げて、来月はどういう行動をするかを話し合う、全く前向きになれない会議です。
こんなのただの個人への攻撃…と思いながら耐えていました。
さらに、カスタマーファーストな金庫にするにはどうすればいいかを話し合って、毎月目標を決めていました。
元気な挨拶をするとか掃除を丁寧にするとか、そんなレベルです。
というか、こんな目標、社会人としてやるのが当たり前ではというレベルです。
本当に無意味な店内会議で精神的にやられていました。
休日のボランティアがなくなった
休日のボランティアに意義を見出しているのって本部だけじゃないですか?
金庫としてのアピールにつながるのはわかりますが、それなら目標を立てた本部だけでやってくださいという気分で毎回ボランティアしてました。
もちろん、休日出勤扱いではなく、給料はもらえません。
植樹や地元の夏祭りの早朝掃除など、朝早く集合して半日が失われる喪失感をあなたも感じたことはありませんか?
ボランティアをするなら、自分が興味のある活動をしたいものです。
強制的にボランティアが入るだけで、せっかくの休日が台無しです。
なんの役にも立たない資格勉強をしなくてよくなった
信金ではなんの役にも立たない資格を取らされます。
転職や昇給に役立つならまだしも、本当に何の役にも立たないですからね。
私の年代は昇格するのに一定の資格が必要でした。
しかし40代以上の上司は資格を持っていなくても昇格できる時代で、そんな上司に資格受かれよと言われます。
あなたたち、いい時代に産まれたね~と思っていました。
唯一活かせるのはFPくらいで、銀行業務検定や財務などは驚くほど実務に活かせません。
また、私がいた信金は資格手当もなく試験代の補助もなかったので、資格に対するモチベーションはかなり低かったです。
昼ごはんを毎日食べられる
信金を辞めてからは決まった時間に昼ごはんを食べています。
信金で働いていたときは昼ごはんを食べられないことがしょっちゅうあり、給湯室で立ち食いすることもありました。
ただ、不思議なことに男性の中には昼ごはんも食べないで働きまくるのがかっこいいなんて思っている人もいました。
有給も同様で、有給消化しないで働くのはかっこいいと。
そんな人がいるから、周りが有給取りにくくなるのに気づかないんですかね。
家族に見向きもされないから仕事しかないのかな、なんて失礼なことまで考えてしまうほどです。
昼ごはんを毎日食べられるようになって、精神的にも余裕が出ました。
監査の緊張感がなくなった
年に一回の監査は本当にいやなイベントですよね。
不正を防ぐには必要かもしれませんが、普段本部の一室でサボりまくっている再雇用のおじいさんに評価されるのも不本意でした。
さらに、業務中にこちらの都合も考えずに「○○出してきて」などと言ってくるので、1週間まともに仕事ができません。
なぜか監査部との面談があったのですが、昔の自慢話を聞くだけの謎な時間でした。
「昔は~」と言われて、武勇伝を聞かされることがあなたの信金でもありませんか?
今のほうがよほど大変だと思いますけどね。
家族との関係が良好になる
信金を辞めると家族との関係がよくなります。
元々仲が悪いわけではなかったのですが、私に余裕がなさすぎて家で家族と話すことはほとんどありませんでした。
信金を退職してからは自由な時間が圧倒的に増えたため、一緒に買い物に行ったり家でお酒を飲んだりするようになりました。
また、心に余裕ができるので優しく接することができます。
信金で働いていたときはピリピリしていて、話しかけるなオーラを出していたと言われました…。
信金を辞めてから精神的に安定したことは、自他ともに認めています。
犯人探しをしなくてよくなった
信金での犯人探しはよくあります。
一番はお金が合わないときです。
しかも、よくミスをする人は限られているため、はじめからその人が扱った業務を重点的に見るのが流れになっていませんか?
ある程度犯人を決めつけて行動することで、人間関係がこじれることもあるのではと思います。
犯人と決めつけられるのも、他人を疑って証拠を探し出すのも本当にいやですよね。
アナログな仕事から脱出できた
信金を辞めてアナログな仕事から脱出できました。
報告物が手書きだったり稟議が間に合わなかったら本部に直接持って行ったり、信金は本当に非効率だなと思う仕事ばかりです。
また渉外先での業務効率を上げるために、外回りをする職員はタブレットを持っていました。
しかし使い勝手が悪すぎて、むしろ効率はダウンしていたのです。
私も外回りでタブレットを使っていましたが、まず立ち上げが遅すぎるところから性能が悪すぎます。
事務部の目標を達成するためにむだに予算を投入して、しかも効率を下げる機械を導入するって地方信金のセンスのなさが際立つ事案だと思いませんか?
また、満期対応を電話や訪問で行っていました。
近隣の地銀は満期案内のDMすら廃止したのにです。
しかしWebライターになってからはアナログ作業はゼロで、非常に楽です。
信金は予想以上に古い風土が残っているため、他の企業に転職すると驚くかもしれませんね。
体調を崩すことがなくなった
信金を辞めてから原因不明の体調不良がなくなりました。
私の場合、30歳手前から激務が1年ほど続いて頻繁に体調を崩すようになりました。
さらに、非常識な後輩が同じ店舗にいて精神的にもきつかったときだったので、精神的にも身体的にもボロボロでした。
20代前半も一時期激務だったときがありますが、そのときはおそらく若さで乗り切れたんですよね。
毎日22時過ぎに金庫を出る日々が続いて、独身だから打ち込める仕事だなと思いました。
結婚して家族ができて人のために家事もやらないといけなくなったら、続けられる働き方ではないと感じます。
また、仕事を適当なところで切り上げないといけないストレスも感じるだろうなとも思いました。
なにより健康でいることは、本当に大事です。
Webライターをしていても感じますが、健康でないとまともに働けません。
仕事より自分の健康を優先すべきですよ。
人生を楽しめるようになった
信金を辞めてから人生を非常に謳歌しています。
周りの人にも、今が一番楽しいと公言しているくらいです。
しかし信金にいたときは人生の9割が仕事のような感覚で、充実していませんでした。
実際、投入している時間も仕事が一番多かったです。
勤務中だけではなく、資格の勉強やボランティア、お客さんとの付き合いでも時間がつぶれます。
しかし今、仕事は人生の半分くらいの感覚です。
働いている時間は信金時代より多いにもかかわらずです。
すきなことを仕事にしていて、勉強やさまざまな経験が仕事に直結していると感じられるからでしょう。
仕事を楽しいと言えるようになって人生をかなり楽しんでいます。
生きていく方法は他にもあると知れた
信金を辞める前は、辞めたら人でなしになってしまうくらいの感覚でした。
地方だと信金に勤めていると言えば、すぐに信用してくれます。
しかし信金の看板が外れたとき、私はどう思われるのだろうと不安でした。
とはいえ家族や友人は私がどのような人間か理解してくれているため、信金を辞めるときに反対はされませんでした。
うっとうしかったのは、中途半端な付き合いの知り合いや親戚でしたね。
でも、自分の人生に深く関わらない人の意見なんて聞く必要ありません。
世間体や環境を捨てるのに覚悟はいりました。
しかし信金を辞めても生きていけるものです。
とはいえ一人暮らしをしていて実家に戻る予定がなかったり、養わないといけない家族がいたりする人は、せめて次の仕事を見つけてから辞めるべきです。
出世を考えなくてよくなった
信金でも出世競争はあります。
私は出世に興味がなく、出世したいとも思っていませんでした。
しかし独身でキャリアが途切れていない女性の先輩が、同期の男性と同じタイミングで昇進できなかったときに疑問を抱きました。
預金より融資のほうが偉いという風潮からなのでしょうか。
いくら出世に興味がなくても、同じ業務をしているのに同じタイミングで昇格できないのは納得がいきません。
信金を辞めてからは比較する対象がいないため、自分のペースで仕事ができています。
電話に怯えなくてよくなった
入庫してすぐは、電話に出るのがこわくありませんでしたか?
私は入庫直後に、他支店の愛想が悪く滑舌も悪いおじさん職員から電話がかかってきて聞き取れずに聞き返したら、なぜか文句を言われました。
電話は対面よりも感情が伝わりにくいため、こちらの言いたいことが伝わらないのでは、機嫌を損ねたのでは、などと不安を抱くポイントがいくつもあり疲れますよね。
そして、男性職員はなぜ電話に出ないのでしょうか。
あなたの信金もそうではないですか?
電話を取るのは女性の仕事とばかり、男性職員は電話に出ない人が多かったです。
男性の先輩が電話に出なければ、下の男性も出なくていいと思いますよね。
それで電話に出ない男性職員が量産され、女性の負担が増えていくのです。
理不尽なクレームを受けなくなった
この人なに言ってんの?
というレベルで意味不明なクレームを言ってくるお客さんがいませんか?
わたしが勤めていた県は、気の強い県民性ではないため高圧的に文句を言ってくる人はあまりいませんでした。
しかし嫌味っぽく文句を言ってくる人はいましたね。
あなたの信金もクレームをつけてくる人に、なにかしらの特徴があるのではないでしょうか。
一応は本部に報告しないといけないので、理不尽なクレームを受けると余計な仕事が増えるだけなんですよね…。
もちろんこちらに非があれば、全力で対応します。
とはいえ、さまざまな人がいるので仕事中は感情を無にして接客していました。
かわいそうな人だなと思うことで精神を保っていて、年々感情を抑えるプロになっていった感覚でしたね。
今はそんな理不尽なクレームに怯えることなく、平穏な毎日を過ごしています。
信用金庫を辞めて後悔した点
信用金庫を辞めて後悔した点は少ないですが、それでも後悔しているのは以下のようなポイントです。
信用金庫を辞めて後悔したポイント
・健康保険・厚生年金の手厚さがなくなった
・安定した給料を得られなくなった
・仲のよかった職員と会わなくなった
・立場が全く違う人と出会うことがなくなった
上記の後悔ポイントのなかには、私が転職ではなく個人事業主になることを選択したために生じたデメリットもあります。
ふつうに転職していれば生じないデメリットもあるため、別の民間会社に転職すれば信金を辞めるデメリットはあまり感じないのではないでしょうか。
健康保険・厚生年金の手厚さがなくなった
健康保険・厚生年金でなくなったことは、信金を辞めて個人事業主になった一番のデメリットだと感じています。
健康保険と国民健康保険では、保障の厚さがかなり違います。
将来もらえる年金も違いますよね。
そのため周りの人には「養ってくれる人を探したほうが早いんじゃない」と言われていました。
たしかに会社員の旦那さんを見つけたら稼ぐことを重視しないで、すきな仕事ができます。
しかし、まず相手もいませんし、そもそも私は自分で稼いだお金を自由に使いたいのです。
健康保険や厚生年金の手厚さがなくなるのはデメリットですが、ふつうに転職すれば解決するため問題ありません。
安定した給料を得られなくなった
信金の魅力は安定した給料ですよね。
コロナで飲食店や旅行業者などが倒産していったなか、信金は給料もボーナスも変わりませんでした。
そのときばかりは、信金に勤めていてよかったと思いましたね。
親は観光業でパートをしていたので、数か月給料をもらいながら休んでいました。
そんな事態にならずに済んだのは金融機関の強みだと思います。
極端なことを言えば、信金は座っているだけでも給料が発生します。
手を抜こうと思えばいくらでも抜けますし、営業ノルマは達成しなくていいと割り切っても固定給が発生する安定した仕事です。
そんな環境を手放すのは勇気がいりましたし、貯金を切り崩しながら生活することに不安も覚えました。
ただ、安定した給料よりいやなことをしたくない、いやな人と仕事をしたくないという思いが勝りました。
とはいえ年金や保険などあらゆる面で会社員のほうがメリットがあります。
正直後悔するときもありますが、がんばって稼ぎを増やそうと思えるので、結果、辞めてよかったです。
仲のよかった職員と会わなくなった
信金の人間関係は思った以上に浅いです。
仲がいいと思っていた職員とは全く会わなくなりました。
気にかけてくれる上司や後輩からたまに連絡が来ることがありますが、顔を合わせることはほとんどありません。
そのため今、信金の人間関係で悩んでいるあなたに言いたいのは、そんなの気にしなくても大丈夫ということです。
辞めたら職場の人間関係なんてリセットされます。
立場が全く違う人と出会うことがなくなった
信金を辞めてから違う立場や職種の人と出会うことが一気に少なくなりました。
信金は良くも悪くもさまざまな人と出会える場所です。
企業の社長さんにも出会えます。
そういう人から学ぶことは多いですし、強い人脈も築けます。
実際に私は、辞めるときにいくつかの取引先の人から「うちで働かない?」と声をかけていただきました。
Webライターになることを決めていたのでお断りしましたが、そういう人脈を作れたのは人生の大きな糧になったと思います。
立場が全く違う人との出会いは、自分を成長させてくれる機会でもあるため、そのようなチャンスが激減したことは残念です。
信用金庫を退職したほうがいい人の特徴
信金を辞めて後悔することもあるため、信金勤めがデメリットばかりだからと絶対に辞めたほうがいいとは言いません。
とはいえ信金を辞めたほうがいい人の特徴はあります。
信用金庫を辞めたほうがいい人の特徴
仕事では自分の代わりはいくらでもいます。
しかし、家族や友人にとって自分は唯一無二の存在です。
今の職場で自分を大切にできる人生を送れるか考えてみてくださいね。
体調を崩しがちになる
私は休職する1、2年前から体調を崩すことが増えました。
1年間無欠勤が何年も続いていたのにです。
突然の頭痛やめまい、吐き気に苦しむようになり半年に一回は体調不良で休むようになってしまいました。
幸い、当時の支店長は理解のある上司だったので休みやすいように配慮してくれましたが、上司や同僚に恵まれていなければ休むことが難しい人もいるでしょう。
しかし、あなたは1人しかいません。
仕事の代わりはいくらでもいると考えて、しっかり休んでくださいね。
駐車場で体が動かなくなる
私は車通勤だったので、支店の近くに職員用の駐車場がありました。
駐車場についてすぐには金庫に入りたくないため、早めに家を出て駐車場で本を読んだりスマホをかまったりしていました。
休職する直前は、駐車場について車を出ないといけない時間が近づいてくると涙が出てくるようになったのです。
帰りも車に乗り込んでからしばらく動けなくて、これは限界だなと思いました。
同じような境遇になっているあなたには、もう辞めたほうがいいよと伝えたいです。
給料に不満がある
信金に勤めるメリットは給料が安定していることです。
ただし、どれだけがんばっても給料が倍増するようなことはありません。
そのため歩合制でも稼げる自信があるなら、そっちにいったほうがよいのではと思います。
私が勤めていた信金の地域は、高収入者は公務員か社長くらいです。
そんな環境で高収入を得るには、信金ではむりです。
さらに信金はいまだに副業を許していないところがあります。
私は一度、副業解禁しないのかと直接、理事長に聞いたことがありますが「セミナー講師ならいい」と言われました。
選択肢が狭すぎませんか?
今より生活水準を上げたい人は、信金より高収入の仕事に転職したほうがいいです。
仕事を終えたらHP0になる
仕事を終えて家事や育児が待っている女性は多いでしょう。
私は残業ばかりの働き方だったため、これでは結婚しても家事なんてとてもできないと思っていました。
車に乗り込んですぐに動けないのはもちろん、家に帰ってもなにもする気が起きないのです。
実家暮らしだったため、ごはんのことはすべて親がやってくれていました。
本当に甘えっぱなしでしたが、親のサポートがなかったら体を壊していたと思います。
また、転職のために勉強をしていた時期もありましたが、1日中お客さんに気をつかって消耗している仕事終わりに勉強なんて、なかなかできません。
仕事がすべてになったら人生もったいないです。
仕事をしても体力に余裕があるくらいの働き方ができる仕事を見つけましょう。
信用金庫を辞めた同期の意見
私には同期が5人いて、現在も残っているのはひとりのみです。
女性職員は3人でわたしも含めて全員辞めました。
2人とも次の仕事を見つけてから転職し、公務員とFPになっています。
私より先に退職していって、充実した生活を送っている2人の元女性職員の意見を紹介します。
公務員の同期
【信用金庫を辞めた理由】
事務ミスが多く細かい作業をするのが不得意と感じていた。
【楽しいのは信用金庫】
お客さんと接することもあり、仕事が楽しかったと感じるのは信金のほう。
でも公務員になって信金時代より穏やかに働けている。
FPの同期
【信用金庫を辞めた理由】
信金の限られた商品を売らないといけないことに疑問を抱いていた。
女性も法人営業するべきという流れがあり、もうすぐ自分もやらないといけないのではと思い、いやになった。
集金など誰でもできる仕事をしていてもしょうがないと感じた。
【FPに転職して充実している】
利益第一ではなく、顧客のことを一番に考えてさまざまな商品を提供できる環境がいい。
営業は信金より大変だけどやりたいことなので充実している。
女性でひとりだけ残っていた私は、退職した2人と会うたびに楽しそうに仕事の話をする様子をうらやましく感じていました。
今、信金を辞めて「もっと早く辞めていてもよかったな」と思います。
後悔しない転職をするためのポイント
後悔しない転職をするには、以下のようなポイントをおさえておく必要があります。
後悔しない転職をするためのポイント
信金を辞めても地元にとどまる人は、特に辞め方が重要です。
辞めたい理由を解決できないか考える
辞めたい理由を挙げてみて、その問題を解決できないか考えてみましょう。
例えば辞めたい理由が「育児に専念したい」だったとします。
キャリアが途絶えるのは悩むところでしょう。
雇用形態や勤務時間を変えてもらうのも選択肢のひとつです。
ただし、女性の先輩職員に育児を理由に時短勤務に変えた人がいましたが、業務の途中で帰ることに罪悪感を抱くようです。
とはいえ前例はこうだからとか、他の人の仕事量が増えるからとかは考えなくても大丈夫です。
もし他の人の仕事量が増えたとしても、その改善策を考えるのは金庫です。
あなたが責任を感じて選択肢を狭める必要はありません。
むしろ職員のことをどう考えているのかが、そのタイミングでわかるのではないでしょうか。
そのため信金を辞めたい理由を挙げてみて、その問題を解決できないか考えてみてください。
転職先を決めておく
転職先を決めてから信金を辞めましょう。
家族がいる人は特に重要なポイントです。
転職先を決めていないと、引き止められる要因にもなってしまいます。
「もう転職先を決めたので」と言われれば、上司も役員も口は出せません。
しかし地方信金だと誰がどこで見ているかわからないため、転職活動をしてもよいものか悩んでしまいますよね。
実際に私の先輩は転職活動をしていて見つかってしまい、本部に呼び出され引き止めを受けたことがありました。
とはいえ今はオンラインで採用まで完結する企業があり、以前よりは転職活動をしやすくなった印象です。
絶対に信金を辞めてやるという強い意思を持っている人は、転職先を決めてから退職を伝えましょう。
円満退職する
信金を円満退職するのは非常に重要です。
信金の職員は地元に住んでいる職員ばかりだからです。
円満退職しないと外でばったり会ったときに気まずい空気になります。
私は円満退職とはいえない辞め方をしたため、職員と会いたくなくて休日に買い物をすることはほとんどありません。
会社員に転職したら、休日に買い物せざるをえない場合がありますよね。
さらに地元の事務職に転職すれば信金の窓口に行くこともありえます。
また私が住んでいる地域では、飲みに出るところといったら場所がたいてい決まっているので、飲み会のときは鉢合わせしないか不安になります。
そのため退職後に職員と会っても気まずくならないような円満な辞め方をしましょう。
結論、信金を辞めても大丈夫
結論、信金は辞めても大丈夫です。
後悔することはありますが、辞めたメリットのほうが非常に大きいからです。
ただし安定した仕事を手放したため、将来に不安を感じることもあります。
とはいえ自分で未来を切り拓いていく感覚や、がんばった分だけ自分の稼ぎになるのは気持ちがいいです。
今、信金を辞めるか悩んでいるあなたには、信金を辞めるメリットもデメリットも考えて最善の選択をしてほしいです。
ひとりで悩んでいて前に進めないという人には、無料相談を行っています。
メールでお悩みを聞きますので、「とにかく話を聞いてほしい」「転職先について相談したい」という人は、ぜひメールしてみてくださいね。